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好きなことをいろいろと
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デリーからバラナシへは寝台列車。
駅にはうわさの体重計があった。『世界の車窓から』でいつか見たことがあって、計ってみたかったけど、インドのコインはなかなか手に入らず、くしゃくしゃよれよれのルピー札ではだめなようなのであきらめる。



線路には犬がうろうろしてる。ひともうろうろしている。列車はもちろん時間どおりにはこないので、地面にすわって話しこんだり、ぼんやりしたり、みんな思い思いにすごしている。
駅じゅうが同じ匂い。牛の糞と土とひとと暑さと夕方と香辛料と噛みたばこの匂い。くさいけど、すぐに慣れる。きらいじゃない。でもくさい。
電車が遅れに遅れ(3時間も!)やっときたと思ったら、扉には鍵がかかっていて、またしても待たされる。清掃中ですぐには乗せてくれない。もう暑くて! 駅のホームはちょっとしたサウナ。くさいサウナ。
あんまり頭にきたのか、乗り口に向かって怒鳴っていたおばあさんが、ドアにもたれかかって動けなくなってしまった。おばあさんの家族や心配した通りすがりのひとと一緒になってドアを叩いたり、叫んだりして騒ぐ。なんと言っているかはわからないが、ものすごく怒っているのはよくわかった。怒っているときでも、ヒンディー語は不思議な響きで、いいなと思った。暑さとひとごみの中、みんなでくちゃくちゃになっておばあさんを励まし、好き勝手に介抱する。そうしているうちに、ようやく乗車口が開いた。大阪弁で怒鳴ったのが効いたのかもしれない。



ひとつの座席にふたりですわるご夫婦も。
寝台車は二階建てベッドのようなつくり。スーツケースは自転車のチェーンで座席につないで鍵をかけておく。荷物が迷子になるのは、ほんとうによくあることなので。
ひとの多い駅ではかばんはからだの前にしてしっかり持っておくこと。こわがりすぎるのはよくないけど、なくしたらたいへん!



眠って起きて、朝ごはんを食べ、チャイボーイが売りにくるチャイを飲み、穴があいてるだけの(駅に止まっているときは使用不可。出したものは線路に!)トイレに行き、汚れた窓の外をながめ、10時間くらいかけてバラナシに到着。
手加減なしのエアーコンディショナーのせいで寒くて寒くて何度か起きたけれど、寝心地はなかなかよかった。
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夏の旅行のことなのに、もうすぐ冬になってしまう! じゅうぶん時間あったはずなのにいったい何をぼんやりしていたんだろう。続きます、インディアンサマーメモリー。

ヴィシュヌ神をまつるラクシュミーナラヤン寺院のまわりには、おみやげものの屋台やお供えの花を売る露店がたくさんならんでいる。
寺院の中はばらのいい匂いがして、うっとりと神聖な気持ちになった。ああ、これがインドなのね! いそいそと靴を脱いで、花びらの落ちてる白い石の階段をのぼり、いざ初めてのおまいりへ。
ヒンドゥー教の最高神、シヴァ神や、運の神様でぞうの顔をしたガネーシャ、猿の顔のハヌマーン。神様たちはお花と宝石と金で飾られて、かわいくてカラフルだった。
おまいりをしたしるしに、おでこに朱色の粉をつけてもらう。うれしい。
写真は禁止だったので、かわいい神様たちをまばたきで切り撮ったつもりになって、寺院を出た。
観光バスを待つ間、ぼんやり道端に立っていると学生服の女の子がわたしに近づいてきてどきどきしていたら、きれいな帽子ね! と言ってくれた。うれしかったのでこの日はずっとかぶってた。陽射しの強いインドでは、大きなリボンのついた麦わら帽子はたいへん役に立った。



次はインド門へ。第一次世界大戦で戦死したインド兵のために建てられた慰霊碑だそう。日本でいう終戦記念日はインドの独立記念日。
ヘナで手に絵を描いてあげると声をかけられる。こまかいお金を持っていなくて、断ってしまったことを旅のあいだじゅう後悔していた。十歳かそれくらいの女の子で、ほんとうにかわいかった。あの黒い大きな目を忘れられない。恋に落ちたのかもしれない。
どこへ行っても物売りと物乞いに声をかけられて、不慣れだからか、すこし疲れる。わかっていても心は痛むし、苦しくなる。だからといって、この国の宗教や風習に意見する立場じゃない。わたしは旅行者で、お客様で、よそものだった。でもそれは、わるいことでも、かなしむことでもない。ただの事実で、パスポートに書いてあるとおりのこと。
ほんとうに、どこへ行っても、たくさん手をさし出される。芸を見せてお金をもらう子供や、ちいさな手に品物をのせて買って買ってと言う子供。太鼓の音にあわせてそくてんしたり、くるくるまわったりする、五つくらいのちいさな女の子もいた。
レストランでは、トイレの電気をつけてくれたり、手を拭く紙をくれたりするひともいる。タイミングが合えば、すこし渡すこともあったけど、なかなか自然にはできない。10ルピー札をちいさくたたんで、今か今かと構えてしまう自分がいやだった。
バクシーシ。施しとはちょっと違う。喜んで捨てる、と書いて、喜捨。バクシーシ。
どうすることが、いちばんよいのか。考えて、考えて、考えたけど、正しい答えがわからない。よい、ということがぐらぐらして、自どうしても信が持てなかった。何を幸福とするか、よろこびとするか、よいこととするか、正しいおこないとするか。いつも暮らしているところではわかったふうな顔をしてるくせに。
考えたってわからないことは、グッド・カルマのために、で済ますことにする。旅が終わってもわからないままだったら、おみやげにして持って帰ってしまえばいい。
よりよくうまれかわるために。来世のために。幸運のために。ぜんぶ信じてるわけじゃないけど、せっかく神様のいっぱいいる国にいるのだから、よくよく幸運を願っておく。



リクシャー(自転車タイプの人力車)に乗せてもらってオールドデリーを見てまわった。
せまい路地、絡まるようにたくさん干してある色とりどりの洗濯物、ひしめき合って暮らす人々、喧騒、クラクション、牛の糞。粘土を焼いてつくった煉瓦を積み重ねただけのような街並みと、色鮮やかなサリー。まばたきを忘れてしまう。



お昼はカレー! バターチキンカレーとマトンカレー、ほうれんそうカレー!
タンドリーチキンにミントのソースをかけて食べたのがおいしかった。
ナンもたまねぎのピクルスもおいしかった。もちろんカレーもおいしかった。
アチャ! アチャ! アチャ!(すてき、とか、おいしい、とか、いいね、というような意味)食べているときもうるさいわたし。
日本でインド料理店に通い、友達までつき合わせてでさんざん練習した成果を発揮して、わたしの右手はほとんどパーフェクトなインド仕様。すばらしくスプーンとフォークの役割を果たしてくれた。でも、ごはんは想像していた以上にぱさぱさ、ぱらぱらで、早々にあきらめ、ほんもののスプーンを使った。
ほんとうにほんとうにおいしい。さすがは魅惑のインド。スパイスの魔法にかかってしまった。


インド備忘録は続きます。
二日目はデリーへ。さすがは首都、大使館や大統領官邸の近くは広いきれいな道も多く、ほかのどの街より都会でした。
写真はフマユーン廟。16世紀にイスラム教の王様がつくったお墓で、タージマハルはこの建物の模倣だそうです。



庭園がすばらしく美しかった! 大きなガジュマルの木、濃い緑と射るような陽光、乾いた土の匂い…! 暑くて倒れそうだったけど、日が暮れるまでここに座っていられたらなあ、と思っていました。



一緒に写真を撮って! と言われて、インド人ファミリーの記念撮影にお邪魔しました。わたしも一枚撮らせてもらった^^ いいえがお!



おどろいたことも、あきれたことも、感動したことも、たくさんあるけど、想像をはるかに超えていたのがテレビ番組。
インドはほんとうにほんとうに映画の国! テレビでは毎日いつでも、どのチャンネルでも、インド映画が放送中なので(しかもチャンネル数がすごく多い! もちろんバラエティ番組もたくさんありました。テレビショッピングも、カラオケコンテストみたいなのも)目移りしてしまってたいへんでした。
インド映画といえば、わかりやすいストーリーと美しい衣装、ロマンス、ちょっとぽっちゃりな二枚目スター。そしてみんなで踊りうたうシーン!
ほんとうは寝る間も惜しんで映画を観ていたかった。名残おしい気持ちいっぱいで毎晩テレビを消していました。日本でもたくさん観られたらいいのに!
八月にインドへ行ってきました。ひとりで。よい旅だったので、思い出を残しておきたくて、旅行記を書こうと思います。
なんとなく気に入っているいちまい。



でも文字にするとぜんぜんおもしろくないんだよーどうしよう! だけどたぶんバックパッカーたちのサイトにはおもしろくて役に立つすてきな旅行記がたくさんあると思うので、ここに書いてあることがぜんぜんおもしろくなくても大丈夫なはず。怒ったりしないでね! hehehe

最初に、この次ビザをとるときのために、ビザについて書いておこうと思います。インドのビザはすごくたいへん。面倒くさい。ほんとうに面倒くさい。しかもたった六か月しかもらえない。
まずオンラインで申請をして、約束の日にち、時間に申請所へ行き(行けない場合は郵送サービスもあるようです)順番を辛抱強く待って、いろいろとうるさく言われながら(写真のサイズが違うとかで突き返されることも。きちんときちんと書かなければ受け取ってもらえないとか!)なんとか書類を提出することに成功したら、数日後にビザを受け取りに行けなければいけないのです。なんてこと!
しかもこのオンラインの申請が今年の五月に開始されたばかりだとかで、日本語のページもなく、ホームページのつくりも不安定で、ちょっと泣けてくるくらい面倒くさい。
本籍地、宗教、両親の出身地、見た目の特徴、職業、泊まるところ、パスポート発行場所…! たくさんの項目と絡まってる情報!
だから、ビザがもらえたときは、思わずパスポートを抱きしめたくらいうれしかったです。よかったそれからは指折り数えて出発の日を待ち、きっと襲ってくるであろう悪魔の下痢を迎え撃つための薬を買いそろえ、スーツケースを選び、カメラを新調し、あれこれと準備をしました。それなのに。
ストライキ! 世界のどこかで行われているのは知ってるけど、わたしとわたしの生活にはさっぱり縁のないものと思っていました。ところが。飛行機が! ストライキで欠航になってしまった!
そもそも鉛の船が空を飛ぶことをよしとしないわたしとしては、飛行機に乗るというだけでも嫌なのに!
代替え便は成田から。羽田へ飛び、成田へバスで移動。慌てていてせっかく買った地球の歩き方を家に置いてきてしまったわたしは、はやくも不安で爆発しそうになりながら、なんとか国内トランジット(トランジットっていい響き!)に成功し、エアインディアに乗り込みました。
日本では(というかインド国外では)ルピーの両替ができません。というのを知らなくて、うわあああんお金持ってないどうしよう! と思っていたけど、インドの空港には両替カウンターがたくさんあり、これは後で知ったことですがホテルや街中でも両替ができるので、心配する必要はなかったのでした。
機内では夢中でインド映画を観ていました。大好き!



夕方、デリーに到着。ホテルへ。バックパッカー旅行でもなく、ホテルもツアーも手配しているのに(そしてガイドさんに迎えにきてもらっているのに!)とても不安。どきどき。
空港を出るとインドの匂い。暑くて、空気は湿っていて、暑くて、インドの匂い。ほんとうにそんな感じ! わーーーんインド!
そしてわたしのどきどきをよそに、ガイドさんはちゃんと迎えにきてくれていて、ホテルまで送ってくれました。よかった。
この日はデリー泊。飛行機で疲れたので、ゆっくりやすみましょう。
と思っていたのに、エアコンが効きすぎて寒く、切ったら原因不明のかちかち音がしてうるさく、きいきい言いながらよくわからない装置のスイッチを切ったりして、ようやく眠りにつきました。
(続きます!)
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